中小企業の連携で良質の商品を作り、一坪で売る"のれん会" by カンブリア宮殿

良質な商品はマスマーケットにのる事ができないと言う事実

良質な商品を作っていさえいれば、かならず売れる。
よく言われる言葉ですが、現実はそんなに甘くはないのです。
良質な物を作ろうと思うと手間がかかる。
材料だって良質にこだわらないといけないですよね。
すると、値段が上がる事はもちろんですが、それ以上に問題があるのです。
それが、量が作れないと言う事。
量が作れないと言う事は、値段が高いと言うよりも問題なのです。
なぜかと言えば、マスマーケットに進出できないからなのです。
大手のスーパー等では、ある程度の数を作っていないと販売してもらえないのです。
良い物を、マスマーケット以外で売る。
新しい流通の仕組みをおこなっているのが「のれん会」なのです。
「のれん会」の社長黒川健太氏は、以前勤めていた会社で、豆腐の拡販をまかされます。
良質だけど少し高い豆腐を如何に売ろうかと、黒川氏は考えました。
数が作れない豆腐は、スーパーには置いてくれない。
そこで、目を付けたのが酒屋さんだったのです。
スーパーと違い、多くのお客が来ない酒屋さんで、そんなに売れるのかと思われるでしょう。
しかし、こだわりの豆腐は少し高い。
流れ作業の様にお客が行き交うスーパーでは、十分なこだわりを説明する事ができず、売れません。
他に安い商品があるからです。
ところが、一日の来客が少ない酒屋では、逆に、こだわりの豆腐のこだわりを説明できます。
一人一人に声をかけ、何がこだわりで、なぜ金額が高いかを説明できるのです。
説明に納得できると、人は食べてみようと思う物です。
そんなにこだわっているのなら、一回食べてみようかな。
そう思って、お客は買っていきます。
売る場所に困っていた中小食品メーカーと、売り上げの減少に困っていた酒店が、Win-Winの関係になれたわけです。
この社長黒川健太氏の経験が、1坪商店の発想へと誘ったようです。

販売の極意はやはり、エモーショナルにある「感動を売れ」の極意

マーケッティングやセールスでは、商品を売るのではなく、ストーリーを売れと言われます。
商品の後ろにあるストーリーを売る事で、人の感情に働きかける。
エモーショナルな販売ができるわけです。
のれん会は、中小の食品生産者の集合体として、販売を担当する会社です。
中小企業のこだわりある商品を、既存の流通形態ではなく、新しいネットワークで売る。
その為には、感動を伝えなければならない訳です。

たった一坪で儲かる極意

感動を売る為におこなっている事が、たった一坪で儲かる極意になっています。

神出鬼没

お客様にこちらから出向く感覚です。
昔の露天商や行商と同じだと、社長の黒川健太氏は言います。
既存の店を持たず、駅やスーパー、イベントの会場等に出向いて売ります。
既存の店を持たないので、コストが安くすみます。
敷金や賃料などがかからない方式を採用しているため、元手がいりません。
のれん会は、賃料を払う代わりに、売り上げの20%を場所代として払います。
売れない時は払わなくていい。
これは、リスクを回避できます。
その代わり、商品は100%買い取り。
返品はしません。

自分たちでなんでも作る

のれん会は、一坪のお店を自分たちで何でも作ります。
店となるディスプレイから、屋台の骨組み、ポスターに至まで自分で作るのです。
もちろん、コストを押さえる事ができます。
屋台の骨組み等も自分たちで溶接しているので、業者に発注する1/10ぐらいのコストです。
しかし、自分たちでポスターまで作る最大の理由は、自分たちで反省をして、作り直す事ができると言う利点を活かすためです。
何度も失敗して、失敗した数が成功の確立を上げると、社長の黒川健太氏は言います。
反省なきところに進歩無しと言う事ですね。

感動を伝える

二度言う事になりますが、こだわりの商品は割高です。
割高の商品を売るためには、感情に訴えなければなりません。
感動を伝えるために、生産者がどんなこだわりを持って商品を作っているか、販売員の人達自ら見学しに、生産者を尋ねて行きます。
こだわりを知るからこそ、お客様にこだわりを伝える事ができる。
だからこそ、感動を伝える事ができるわけです。

中小企業のコラボレーションが、極上の商品を作る

日本には、こだわりと技術を持った中小の生産者がたくさん居ます。
こだわりがあるすばらしい商品があるにもかかわらず売れない中小生産者がいるわけです。
この生産者たちの共同体として「のれん会」があります。
新しい製品を作って起死回生をはかりたい。
しかし、新しい商品を作るノウハウがない。
新しい商品の企画部分をのれん会が引き受けます。
更に、新しい商品に対する知識がない場合は、パートーナー企業の中から商品開発のパートナーも紹介します。
自社一社で商品開発する場合より遥かに速くおこなう事ができます。
商品開発にのしかかるのが設備投資の費用です。
新しい商品を作るためのラインを用意しないといけません。
この設備投資の費用が重くのしかかります。
しかし、パートナー企業の中には、様々なラインを持つ企業があります。
このラインをお互いに使用し、新しい製品の生産が可能となるわけです。
100社あるパートナー企業のコラボレーションは無限のパターンとなります。

新しいネットワークの想像

のれん会の会員企業は100社。
入会金は500万円
会費は、毎月10万円
新しい、ネットワークの為の、物流インフラに5億円かかると試算した、社長の黒川健太氏が、100社で5億円を負担するために、入会金は500万としたそうです。
現在の売上高は30億円。
しかし、成長だけを追いかける事はしないそうです。
ただ大きくなっては、既存のネットワークと同じになります。
大手がやらない市場でシェアトップをとることが大切と黒川社長は言います。

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